ライン工とは具体的にどんな仕事内容なの?
ライン工とは具体的にどんな仕事内容なのでしょうか。ライン工は主に工場の生産ラインでの作業に従事する仕事です。
ライン作業は製造業の中でも、単一の製品を大量生産する際に用いられる生産手法です。ライン作業のラインとは、従業員の配置を一連化させてラインを作るという意味から来ています。
生産ラインによって行われる工程を1分前後で終わる工程に細分化し、各工程に作業員を配置して流れ作業形式で製品を造り上げていきます。ライン工はそのライン生産方式の中から割り当てられた工程での作業を繰り返し行う仕事です。
基本的には同じ作業の繰り返し取りますので、一度覚えてしまうと新たに作業を覚える必要がなくなります。また、イレギュラーに対応するような仕事もほとんどありません。
例えば、自動車工場ではライン作業による大量生産を行っています。自動車の製造はライン生産方式に適しているからです。
自動車工場では決められた契約期間内で働く、たくさんの期間工が活躍しています。期間工は全国各地から募集されており、様々な地域からトヨタや日産、ホンダ等の大手自動車メーカーの工場に人が集まってきます。
大手自動車メーカーの期間工は給料が高く、寮費と光熱費が無料の寮が用意される等、福利厚生も充実しているため、全国各地からたくさんの人が働きに来ているのです。
ライン工の仕事に就くことを考えている人は、大手企業の待遇が良い期間工も選択肢の一つとして検討してみる事をおすすめします。
ライン工は本当に稼げるの?ライン工として働くメリットを紹介!
ライン工として働く事を検討している人の為に、ライン工で働くメリットを紹介していきます。
給料や待遇が比較的高水準で安定している
ライン工の給料や待遇は、他の仕事と比べても高水準である場合が多く安定しています。特に付加価値の高い製品を製造している工場では、高収入を得る事も可能です。
日本の基幹産業でもある自動車産業では、ライン工の給料や待遇は製造業界の中でもトップクラスの水準です。
自動車メーカーの期間工では、初年度から年収500万円以上稼げるということも珍しくありません。寮費と光熱費が無料の寮が用意される等、福利厚生も抜群です。
それ以外の家電製品や電子部品工場等でも好待遇の求人が数多く存在します。ただし、製品の単価が低い食品工場等では、給料が安くなってしまう傾向がありますので注意しておきましょう。
やる気や熱意があればどんな人でも採用される
ライン工は一度覚えた仕事を延々とこなす事ができれば大丈夫ですので、特に資格や実務経験等を要求されることはありません。採用されるハードルはかなり低いという事ができるでしょう。
学歴や職歴も一切関係ありません。工場の生産ラインでは、中卒の人から大卒の人、様々な異業種から来た人等が働いています。
ライン工は身体を動かす仕事が中心になりますので、体力勝負の面があります。ただし、厳しい重労働や危険な作業は、基本的にロボットか熟練の社員の人が担当しますので安心してください。
ライン工は体力面に問題がなく、仕事に対するやる気や熱意があれば、どんな人でも採用されます。採用試験棟では、仕事へのやる気や熱意をしっかりと伝えていきましょう。
職場の人間関係はさっぱりしている事が多い
職場での人間関係についてですが、ライン工の職場では基本的にはさっぱりしている人が多いという印象です。決まった時間に作業を淡々とこなすだけですので、従業員のストレスが溜まりにくいです。
また、製造現場の上司は叩き上げの人が多く、現場の事を理解しており人望が厚い人も多いです。何かあったら上司に相談しましょう。
このような傾向は工場の規模が大きくなれば大きくなる程、当てはまります。自動車メーカーの期間工でも、こういったケースが多くなります。
非正規雇用からでも正社員を目指せる
ライン工の仕事は、契約社員や派遣社員、期間工等の非正規雇用での募集が多くなります。生産ラインの生産状況は、需要や景気動向によって変わってきます。そのため、非正規雇用を利用して採用計画を立てているのです。
また、工場の生産ラインは労働集約型の職場になりますので、大量に募集かける必要が出てきます。人材派遣会社や人材紹介会社がすべて請け負っているというケースも少なくありません。
そのような中、工場によっては非正規雇用者の正社員登用制度を導入しているところもあります。特に、自動車業界では、期間工から正社員への登用を積極的に行っています。
正社員になると景気動向によって雇用調整されず安定して働けますし、キャリアアップやさらなる収入アップを目指す事もできます。ライン工では非正規雇用からでも、正社員を目指すことができる職場がたくさんあります。
ライン工の仕事でつらい事はないの?ライン工として働くデメリットにも注意
では、ライン工の仕事でつらい事はないのでしょうか。ライン工で働くデメリットや注意点の方も紹介しておきます。
基本的に身体を動かす仕事なので体力的にきつい事も
ライン工は基本的に身体を動かす仕事ですので、体力的にきついと感じる人も出てきます。特に、赴任して最初の頃は作業にも慣れていませんので、疲労が溜まったり身体が痛くなるような事もあります。
ただし、基礎的な体力がある人であれば必ず慣れて楽に感じるようになります。昼休憩やトイレ休憩もきちんと与えられますので、安心してください。
ライン工は慣れる前は地獄、慣れた後は天国というようなことをいう人もいます。一般的にきつい仕事であるといわれている自動車工場の期間工も、最初の1か月間を乗り切る事ができれば契約満了まで働ける人の割合がグッと増えてきます。
とにかく、最初の頃は早く仕事に慣れていくという事に意識を集中させていきましょう。
交替勤務がある時は深夜から明け方まで働くような事も
工場の生産ラインでは一定の時間にできる製品の数は決まっていますので、より多くの製品を造りたい時には、稼働時間を延ばす事になります。
その場合、1日の間で長い時間工場を稼働させるために、ライン工は交替勤務をする事になります。2交代制の場合は、早朝から夕方までの時間帯と夕方から深夜までの時間帯に分けて、1週間で勤務時間帯を交代していきます。
このように、交替勤務をするライン工は1週間ごとに勤務時間帯が変わってきますので、生活リズムが安定せずにきついと感じる人も出てきます。
ただし、大抵の人は交替勤務にも慣れる事ができます。生活リズムは変わってきますが、睡眠時間の確保等の自己管理をしっかりとしていく事が重要です。
非正規雇用の場合、契約更新や新規の採用が厳しくなる事もある
ライン工は契約社員や派遣社員、期間工等の非正規雇用となるケースが多いです。そのため、リーマンショックのような経済不況が来ると、契約の更新や新規での採用状況が厳しくなる事もあります。
リーマンショック時には年越し派遣村等が登場するような事もあり、世間一般的には非正規雇用に対して負のイメージはぬぐえていません。それゆえに、2ch等ではライン工は底辺であるといった根も葉もない言説が、いまだに漂っていることもあります。
しかし、現在は比較的景気は安定しており、高齢化等で労働市場がひっ迫してきています。そのため、各メーカーで期間工の正社員登用の積極化を図っているほどです。
現時点では、非正規雇用の雇止めがあったり、厳しい採用状況であるといった事はありません。むしろ、以前に比べて非正規社員の正社員化の動きも加速しており、チャンスといえるでしょう。
以上、ライン工の仕事内容や良いところ、気をつけた方がいいところ等をまとめていきました。ライン工は体力的にきつい面もありますが、仕事が単純で取りかかりやすく、安定して高い収入を得ることができます。
ライン工は頭を使わなくても稼げる仕事の代表格といえるでしょう。全国各地で募集されていますので、気になった人は自分に合った仕事がないかどうか探してみましょう。
この記事では、ライン工の仕事内容やライン工の良いところ、悪いところ等についてライン工経験者の視点から詳しく解説していきます。