約29万5,000円!
寮費も無料
メーカー | マツダ |
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勤務した工場 | 山口県防府市防府工場 |
期間工として働いた期間 | 2018年1月〜2018年6月の6ヶ月間 |
仕事のストレスがひどく、弁護士から期間工に
私は夜間大学を卒業後、静岡県磐田市のヤマハ本社の工場に派遣社員として働きながら勉強して司法試験に合格し、平成13年に弁護士になりました。
妻と娘と3人で暮らしていましたが、弁護士生活は夜に長時間の会議があったり、土日も出張会議やイベントなどでよく潰れたので、もっと家族との時間がほしいと思っていました。
また、仕事のストレスが強く、弁護士は自分に合わないとも感じつつ、すぐに辞めるわけにもいかないので平成27年まで続けていました。
弁護士を辞めた後は作家になりたいと思いましたが、すぐに作家として生活することは難しいので、アフィリエイトを始めました。
しかしアフィリエイトでもなかなか成功することができず、いろいろな支払いが難しくなり、生活費のために期間工の仕事をすることにしました。
弁護士を辞めたと思ったら、作家志望!?
さらにアフィリエイトとは、なかなか迷走してますね…。
工場勤務は人間関係が楽なのがいい
期間工という仕事を初めて知ったのはアルバイト情報誌でした。30年近く前のことです。大学受験に失敗して実家に居づらくなっていたとき、寮付きの仕事があることを知って応募しました。ただし、そのときに応募したのは期間工ではなく派遣での仕事でした。
それから大学卒業後にも派遣で仕事をしながら、司法試験の勉強をしていたことがありました。
派遣や期間工の仕事は、手っ取り早く確実にそれなりの収入を確保できる上、人間関係の煩わしさが少なく、仕事時間も決まっているので勉強との両立がやりやすいと思い、そのような生活をしていました。
弁護士を辞めた後は、インターネットビジネスと両立できる仕事をしたいと思い、工場での仕事を思いつきました。
弁護士から突然期間工になったわけではなく、もともと工場勤務をしてて慣れてたんですね。なるほど。
40代でも問題なく採用してくれるのがマツダ
働くメーカーについてはインターネットで情報収集しました。
仕事を紹介・募集しているサイトだけでなく、実際に働いている人のブログや、体験談・口コミを載せているサイトに幅広く目を通しました。
マツダを選んだのは入社祝い金が高額であること、40代でもたくさんの人が採用されているらしいこと、自宅がある九州から近い山口県に勤務地があることからです。
九州にも入社祝い金の高いトヨタ・日産がありますが、40代はほとんど採用されないらしいと聞いたので、マツダに決めました。
マツダには広島工場と山口工場がありますが、私は自宅がある九州に近い山口を選びました。
入社祝い金を比較して、派遣会社は評判の良さそうなMan to Manに決定
パソコンでいろいろなサイトを見ているうちに、同じマツダの期間工でも、複数の派遣会社が広告を出していることを知りました。
また、派遣会社によって入社祝い金などの待遇も少し違っていることに気づきました。
数社を比較した上、入社祝い金が高くて評判の良さそうな派遣会社「Man to Man」のサイトから応募しました。
面接は採用前提の雰囲気があった
企業選考会ではまず1時間ちょっとの間仕事や寮の説明があり、その後筆記テスト、体力テスト、実技テスト、面接と進みました。
説明とテストは他の応募者と一緒で、面接だけは個別でした。
筆記テストは簡単な計算、よく似た図形の中から違うものを見つけるテスト、制限時間内に四角の中にチェックをいくつ記入できるかというテストがありました。
体力テストは握力計測、中央→前→中央→右→中央→後ろ→中央→左→中央の順番に両脚ジャンプで移動するテスト、目をつぶって30秒片足立ちできるかというテストがありました。
面接は厳しいものではなく、採用する前提という感じがしました。
聞かれたのは志望動機や過去の工場勤務経験です。
私に特有の事情として、元弁護士なのにこんな仕事をきちんとできるのか、人間関係は大丈夫かということを心配されました。
あと、40代後半のためか、体力面も心配されてしまいました。
作業サイクルの早い仕事は大変
仕事は組立課の部品係というところに配属されました。
組立ラインで使ういろいろな部品を台車にセットして、自動運搬機につなぐという作業です。
作業サイクルがものすごく早いので、きつかったです。
作業が間に合わない場合は頼めば「リリーフ」というヘルプが来てくれるのですが、すぐに来てくれるわけではないですし、作業を間に合わせるのは本当に大変でした。
勤務スケジュールは基本的に土日が休みで、1週間ごとに日勤と夜勤を交代する2交代制でした。
勤務時間は日勤が8時25分から17時10分まで。夜勤は20時25分から5時49分までです。
勤務時間は同じですが、夜勤の方が休憩時間が長いのが特徴です。
そのぶん拘束時間が長くなりましたが、作業がきついので休憩時間が長いのは助かりました。
残業は多い時期と少ない時期の幅が大きかったです。
多い時期は連日2時間が続くときもあれば、少ない時期は残業なしが続く時期もありました。
平均すると、1日あたり1時間程度の残業がありました。
車があれば不自由しない寮生活
マツダ西浦寮という寮が会社の目の前にありました。
ただ、工場は第一工場と第二工場があり、私が配属された第二工場の更衣室までは歩いて20分くらいかかりました。
寮からの通勤は徒歩のみです。
立地としては、寮から歩いて20分ほどのところにコンビニが一店あるだけです。
車で少し走れば大型スーパーやディスカウントストアや飲食店もたくさんあります。
市街地までも車で10~15分程度なので、車があれば不便はありません。車がないとかなり不便でしょう。
室内は8畳くらいのスペースです。ベッドが2つありますが、1人1部屋です。
室内の設備としては寝具、テレビ、冷蔵庫が無料で使えます。
タバコは室内では吸えません。ただし電子タバコ、加熱式タバコは吸えました。
タバコを吸うときは寮内に2ヵ所ある喫煙室に行かないといけません。
風呂、トイレは共同です。
古いのであまりきれいなわけではありませんが、清掃業者が毎日掃除しているので汚い感じはしませんでした。
食堂は朝晩開いています。休日は昼食もやっています。
味はそこそこおいしいですが、それほど安いわけではありません。
寮全体として、古いけれど必要なものはそろっていて、住み心地は良かったです。
雑談ができないほど作業現場はピリピリ
上司は厳しかったです。パワハラ的な上司が1名いました。
いろんな性格の上司がいましたが、作業がきついせいか皆さんいつも苛立っていて人間関係は良くなかったです。
同僚の期間社員もたくさんいたのですが、作業のきつさと職場のピリピリしたムードのためか、あまり雑談はできませんでした。
感じの良い先輩期間社員もいたのですが、やはり作業がきつくて気楽に雑談することはできなかったです。
女性社員も数名いました。
社交的な人もいましたが、人間関係が得意でなく寡黙な人もいました。
平日の心身の疲労が休日にやってくる
休日の過ごし方についてですが、平日の睡眠不足解消のために朝はゆっくり寝ていました。
それから車でディスカウントストアに行き、1週間分のビールやお菓子を買い込んでいました。
また、休日は自室でインターネットビジネスに集中しようと思っていたのですが、平日の仕事での心身の疲労のせいか、あまりはかどりませんでした。
結局、本を読んだりスマホを見たりすることが多かったです。
あと、喫煙室に行けばたいていタバコ友達がいるので、そこで話し込むことも多かったです。
友人たちは連れ立って観光に行く人もいましたが、皆さんお金には余裕がないのでそれほど活発ではなかったです。
妻子に会えないのがつらい
自宅に妻と娘を残して単身赴任で期間工として働いていたので、妻子に会えないことが一番つらかったです。
あとは、とにかく作業がつらかったです。
常に100パーセントの力を出さないと間に合わないサイクルなので気が抜けず、間に合わなければ自尊心が下がります。
おまけにパワハラ的な上司から責められて気が滅入りました。
あと、部屋でタバコを吸えないのでインターネットビジネスに集中できなかったというのもありました。
喫煙室で楽しい友達ができたのはよかったですが、時間ロスは痛かったです。
厳しい環境で10キロ以上痩せることも
期間工をやってみて、何の資格もなしに、素直に働くだけでそれなりのお金をもらえたことが一番良かったです。
住宅ローンやその他家族のための支払いがあるのでほとんど貯金はできませんでしたが、独身の人なら6ヶ月で100万円貯金することも十分に可能です。
高額な入社祝い金が入ると、一時的ではありますが一気に生活が楽になります。
あとは、きつい仕事と厳しい環境に6ヶ月間耐え抜いたという達成感は大きかったです。
期間満了して車で自宅に帰るときの解放感はたまりませんでした。
そして、6ヶ月も家族と離れたことで、家族の大切さを身に沁みて感じました。
痩せたことも期間工のメリットですね。仕事がきついので、かなり食べていても痩せます。
10キロ以上は痩せました。周りの人たちも10キロ以上痩せる人が続出していました。
風呂場で体重計に乗るたびにどんどん体重が減っていくのは楽しかったです。
職場のムードが悪くて辞めてく人も…
契約満了前に辞める人はたくさんいました。
その理由は何と言っても作業がきつすぎること、職場のムードが悪すぎることです。
私が話した期間社員のほとんど全員がそう言っていましたから。
なかには、初めから入社祝い金をもらったら辞めるつもりで入社して、予定どおりに辞めていく人もいました。
それも仕方ないと私は思います。
私も作業がきつく、職場のムードが悪いので入社祝い金をもらったら辞めようかとよほど考えていたことがありました。
体がきついだけならまだしも、精神的にもきつくてずっと気分が重かったですから。
喫煙室でタバコ仲間たちと励まし合っているうちに6ヶ月が過ぎたという感じです。
マツダの経験を生かし、三菱自動車の期間工で働くことに
期間工の仕事や寮生活に関することは、ネットで体験談などを調べれば、だいたいわかります。
仕事内容も仕事のきつさも、寮の暮らしやすさなどもネットの体験談には本当のことが書いてあります。
注意しないといけないのは、同じメーカーでも勤務先が違えば実情がかなり違うということです。
マツダについては広島工場は楽だという体験談が多かったですが、山口防府工場の体験談はあまりネットに載っていません。
実際に山口工場で働いてみると、かなりきつかったです。
いろんな意味で当たり外れがあるのが期間工の仕事です。
マツダを6カ月満了で辞めた後は、入社祝い金と毎月の給料の金額を重視して、三菱自動車工業で働くことにしました。
派遣会社には一度登録をしておくと二度目からはテストが省略されるので、スムーズに話が進んで良かったです。
(2社目・三菱自動車の体験談につづく・・・)
清水さんが稼いだマツダの解説記事はこちら!
マツダで働いた他の期間従業員の口コミ
弁護士から期間工になったという、信じられない経歴の清水さん。
50代目前の家族持ちでマツダ→三菱と期間工を渡り歩く貴重な体験談です!