【デンソー期間工（善明工場）の体験談】バイト掛け持ちのフリーターから期間工に

大学を中退し奨学金が残っていた

期間工で働く前は大学生でした。
大学在学当時はバイト中心の生活をしていました。

ろくに学校にも通わず、そのまま中退し奨学金だけ丸々残った情けない人です。

主にサービス業でバイトをすることが多く、工場で働いた経験は期間工になる前は一度もありませんでした。
働くことは好きでしたので大学を中退した後は寝る時間を惜しんで働いていました。

正社員として働いた経験は一度もありませんでしたので、高卒フリーターからそのまま期間工になりました。
生活がきつくて期間工になったわけではありません。

期間工で今の生活を脱却したい

大学を中退した当時、バイトを三つほど掛け持ちしていました。

決して生活自体が苦しかったわけではありませんが、このまま先の見えない生活をしていても仕方がないと思い、とにかく三年の間に何とかしようという気持ちで期間工に応募しました。

最初に知ったキッカケはタウンワークの裏表紙だったと記憶しています。

愛知県の人達にとっては期間工という選択肢は結構当たり前のようですが、関東の人間にとってそれは当たり前ではなく、行った当初は珍しがられていました。

経験者が身近にいなく、情報収集に苦労した

身近に期間工をしたことのある人が一人もいなくて、情報収集には苦労しました。

とりあえず聞いたことのある会社のホームページを片っ端から検索し、待遇の違いや実際に期間工を経験した人の体験談が綴られているブログなどを参考にしました。

最終的になぜそのメーカーを選んだかと問われますと、正直「どこでもよかった」というのが本心です。
とにかく地元を出て自分のことを誰も知らない土地で働ければどこでもよかったです。

一社でしか働いていないので他のリアルを知りませんが、待遇にそこまでの違いはないかと思います。

求人サイトがありすぎるので公式HPだけをチェック

情報取集のため、期間工を募集しているであろう企業のホームページをとにかく漁りました。
いわゆる求人サイトなどを活用したことはありません。

調べてみると募集は全国各地で行われていました。
東京で面接が行われている企業に絞り、次面接はいつ行われるかを人事に電話して聞き、日程が近いとこに募集を出しました。

調べれば調べるほどたくさんの情報が出回っていて何を信じれば良いのかわからない状態だったので、広告を活用せず企業のホームページに絞ったのはその為です。

面談で難しいことはなにもない

スーツで面接に来られる方の割合は９割でした。
残りの１割はリピーターの方かは分かり兼ねますが、慣れている様子でした。

難しい面談や筆記はなかったと記憶しています。
何故この企業を選んだのか、通勤か入寮か、過去に期間工をしたことがあるか、実際に三年間働けるかどうか、借金はしているか、免許は持っているか、刺青はあるか、等質問に困るような内容ではありませんでした。

筆記テストはありませんでしたが、手を使う作業が多いとのことで、トランプを配る速さをみるテストや、手を簡単にグーとパーの形を交互にするいったことは面接中にありました。

配属先を上司に相談することもできた

担当した仕事は、流れてくるディーゼルエンジンの気密漏れをチェックする作業でした。
一日同じ作業の繰り返しでしたのでキツイということはありませんが、見逃すと全体に影響が及ぶ作業でしたので責任はありました。

時間は８時40分始業、17時15分終業の週５日制二交代制勤務です。
所属する部署は生産台数によって残業が異なりましたが、平均して20時間ほどでした。

休日出勤もあまりありませんでした。
繁忙期だと80時間ほど残業がある月もありました。

年中忙しい部署ですと隔月で60〜70時間くらい残業している部署もありますし、それとは反対に全く残業がなく昼勤務のみの部署もあります。

最初に希望は出せるものの、配属先は運なので稼げるかどうかは選ぶことができません。途中で上司に相談すると移動できるケースもあるようです。

寮の立地は慣れるまでが不便

愛知県西尾市のつくしが丘寮というところにいました。
周りにはコンビニが一件あるだけで何もなく、最寄りの駅まで車で２０分ほどかかりますし、バスも1時間に１本なので非常に不便な立地でした。

通勤は工場からバスが出ています。勤務地までは10分ほどです。
部屋の間取りは４Kに4人住む形でした。基本的なものは備わっていて、冷蔵庫、IHヒーター、トイレは共同です。

備え付けの風呂はなく、大浴場まで歩いていく形です。
冬場や雨の日の風呂は最悪でした。

余談ですが、DENSOではつくしが丘寮が寮の中で一番良くないと言われていて、ほかの工場の寮は一人部屋のところもあります。
しかし住めば都です。そのうち慣れます。

期間工内でカップルができたことも

人間関係には非常に恵まれました。
一昔前の世代だと若い人が期間工にくることはなかったようですが、最近は20代で来る方も多くいますので、安心して良いと思います。

実際、所属した部署も年齢が近い人が何人かいて、休日になるとプライベートで遊ぶ機会も多かったです。

同期ももちろんできますが、配属先の部署次第でバラバラになる可能性の方が高いので、最初から仲良くなりすぎると後で悲しくなるのでほどほどにしといた方が良いと思います。

嫌な上司も勿論いましたが、どこの会社にも一人二人はいるので特に気にすることはありませんでした。

DENSOは部署によっては女性が多いところもありますので、期間工同士で付き合う人も中にはいました。チャンスは決してゼロではありません。

寮に門限がなく、休日は自由に過ごせる

交通の便が悪くほとんど寮で本を読んだり勉強したりして過ごしていましたが、誘われれば部署の社員さんと飲みに出歩いたりすることもありました。

沖縄から来られる方が多く、地元で知り合いだった方が同じ寮になったりすると休日になる度に飲みに出歩いてたりしていました。
部署によっては定期的に合コンなんかもあるようです。

門限などはありませんので、しっかり仕事さえこなしていれば休日は自由です。
長期休暇も多く、GWやお盆休み、年末年始などは実家に帰省していました。

皮膚が弱いと油かぶれで大変かも…

申し訳ありませんが、不満という不満があまりありません。
強いていうならば、私は昔から皮膚が弱く、業務上油を扱う作業だったので、油かぶれで痒くなるのは辛かったです。

工場の食堂のメニューも豊富ではなく、尚且つ一品当たりの単価が高いので満足できるものではありませんでした。
寮にも食堂はなく、最寄りのコンビニまで毎日食事を買いに行くのは面倒臭かったです。

お酒や軽食の自販機などは寮にありますが、こちらも高いのであまり利用していませんでした。

期間工でのスキルが転職で有利になることはない

人間関係には本当に恵まれました。
期間工のイメージや世間体は決して良くありませんが、自分を見直したり休日の時間を使って自己投資したりできたので非常に有意義な三年間でした。

辞めた後も連絡をくれる方はいますし、今となると必要な三年間だったなと思います。

しかし、働いた上でスキルが身についたり転職に有利になることはありませんので、そこを理解して三年間過ごさないと本当に無駄になります。

実際に三年間契約を満了して、半年後に戻ってくる方が多くいました。
自分で目標を設定して、そのために自分を高めていける人であれば働く環境としては本当にいいと思います。

メリットデメリットもちろんありますが、理解し合える仲間ができたことは働いてよかったことの最大のメリットでした。

デンソーは働きやすい環境の職場

やりたいことがあったり、部署に不満がある方は半年で辞めたりする人もいましたが、極一部だったように思います。

基本的には三年間続ける人の方が多数でした。
例外として寮の規律に反する行為や、勤務態度が悪いなど（遅刻、無断欠勤等）がない限り契約は更新してもらえます。

続かない人は本人が原因の場合が多いですし、余程のことがない限り辞めさせられたり退寮になるなんてことはありません。

絶対にもう戻ってこない。なんて言っていた人も大抵戻ってきますので働きやすい職場だと思います。

満了後、思い残していた大学生になった

期間工後は大学生になりました。
大学を中退したしこりがどうしても拭えず、もう一度勉強したいという思いが強かったので転職活動をしませんでした。

周りを見ているとリピーターの方が多いです。
上記でも答えましたが、三年間の生活は保証されるものの、スキルや転職に有利になることは決してありません。

各々の休日の使い方一つが勝負になりますし、三年間どう過ごしてきたかの積み重ねが如実に出ます。

ただ、何度も期間工を繰り返しそのまま正社員になった方もいますので、頑張って仕事をするのも一つの手だと思います。

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